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声明🎤 「法の支配」から「無法の支配」が闊歩する時代を直視し、賢明な選択を!

  • 執筆者の写真: suishinhounet2023
    suishinhounet2023
  • 7 日前
  • 読了時間: 8分

更新日:4 時間前

2026年1月23日

【包括的性教育推進法の制定をめざすネットワーク事務局 緊急声明】 


「法の支配」から「無法の支配」が闊歩する時代を

直視し、賢明な選択を!


~近未来を想像し、いまこそ冷静に熟考を通して未来を創造する~



これが国民のための衆院解散といえるのだろうか

 高市総理は1月19日に記者会見を開き、23日召集の通常国会冒頭で衆議院を解散すると表明しました。解散・総選挙は、1月27日(火)に公示、2月8日(日)の投開票となりました。465議席を争う超短期決戦です。多くの新聞社の社説や主張で、この解散ははたして大義(人として守るべき道義や重要な意義)があるかを投げかけています。

 高市内閣が発足して、衆議院における初の所信表明演説で「この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応です」と明言してきました。しかし、最優先課題への取り組みの空白期間をつくってしまう冒頭での衆議院の解散を宣明しました。

 通常国会は150日の会期があるのですが、論議することさえなく解散を実施したのです。このような姿勢は、どのような言辞を弄しても、国民への約束を簡単に放棄する姿勢が表れていると言わざるを得ません。

 多くの人たちが感じているように、政権への支持率の高さを維持している中で、衆議院選挙に奇襲的に打って出たというしかありません。国会での質問がはじまれば、物価対策の不十分さが露呈し、「台湾有事」をめぐる高市発言問題、さらに裏金問題と旧統一協会問題で、自らの隠された問題も暴かれることになることを封じ後回しにするための解散であることは明白です。それは政権与党となった政党の国保逃れ問題も同様です。そうした状況を踏まえていえば、今回の解散は、生活者の視点でいえば、政権与党の“ワガママ・ボロ隠し解散”です。


疲弊した人々の暮らしに思いを馳せれば

 2月初旬は立春を迎える頃ですが、寒さが最も厳しい時期でもあります。まさに北海道、東北、北陸は真冬のなかにあります。この時期に高齢の方たち、障がいとともに生きている人たち、越冬することが命がけの暮らしのなかにある人たちに、政権として選挙で国民の信任を得たいがために投票所に足を運んでくれというのでしょうか。

 また投票日前後は、大学入試のピークを迎える時期でもあります。若者にとってこの時期がいかにだいじな瞬間であるのかを考えたことがあるのでしょうか。

 1月22日の朝日新聞の読者の声欄に、東京の大学生が実名で「困難の物価高 声をあげ続けないと」を投書しています。

「先日、昼食を買おうと入ったコンビニで、何も買わずに店を出た。その棚に並ぶ一番安いおにぎりが179円もしたからだ。押し寄せる物価上昇の波をこれほどまでに痛烈に、かつ惨めに感じた瞬間はない。・・・昨年11月の実質賃金は前年同月比2.8%減。数字上の賃金を、物価高という怪物があっさりとのみ込んでいる。・・・政治の本分は、生活者のどうすることもできない不安をすくいあげ、未来へつなげることではないか。・・・誰もが食べるものに苦しまずに済む社会であってほしい。国難の最中にいるという危機意識を持って、私はおかしいと感じたことに声をあげ続けていく。」

 日本の為政者たちは、人々のいのちや暮らしに関心があるのでしょうか。子ども・若者、社会的に困難を抱える人々への無関心という政治の病は、日本政治の根源にまで退廃が侵食していくことに抗い続ける責任が私たちにはあるのではないでしょうか。


憲法の本旨(本来の目的)が蔑ろにされていないか

 憲法第99条で、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と明記しています。この条文は憲法が最高法規であり、権力の濫用を防ぐことで、国民の人権を守る使命を果たすことが「法の支配」の具体的内容であるという規定です。

 しかし、政権与党だけでなく、野党においても「憲法改正」が声高に叫ばれている現実があります。いま国会議員が誠実にすべきことは、憲法の民主的な人権条項がどこまで順守され、何が実現できていないかを検証し、国民一人ひとりの幸せを最大限に保障する政治をすすめることで憲法的使命をまっとうすることではないでしょうか。

 それにも関わらず、政権政党の憲法改正草案(2012年4月公表)は、強い国であるためには、国民は国家の判断に自らの権利を制限されても協力をすることで、国民の義務を果たすべきことが強調されています(注1)。

 それに対して、現行の日本国憲法は、一人ひとりの幸せが束になって、国の幸せがあると考える基本姿勢が貫かれています。だから憲法第13条で、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」ことが明記されているのです。

 そもそも憲法は戦後政治の出発点であり、国民のいのちと人権を守る最高法規です。そうした政治の原点にたって、これからの政権運営・政治が行われるかどうかが問われているのです。

 国民不在の政治がはびこることで、苦しむのは困難な生活を余儀なくされている人々です。苦労をして納税の義務(憲法第30条)を誠実に果たしている人々の姿を想い、国や自治体の財政を国民のために使おうとしている政治家がどれほどいるのでしょうか。まるで自らのポケットマネーを使うように、国の財政(お金)を使っているように見えるというと言いすぎでしょうか。


今回の衆議院選挙で問われていることは

 超短期決戦といわれる今回の突然の解散にともなう衆議院選挙で、私たちに問われていることは何でしょうか。政党と国会議員候補の主張と政策宣伝の内容について、フェイクとその場限りの無責任な口約束なのかを見抜く判断力であり、この国における人間の尊厳、正義、幸福、平等、共生とは何かを確かめるちからです。

 その判断力は、憲法の本旨と人権条項を踏まえた判断が問われていると考えます。

 今回の選挙の第1の争点は、戦争と平和をめぐる問題です。憲法第9条を掲げる国であることを踏まえて、いろいろな理由をあげて戦争への道を歩もうとする政治なのか、戦争だけはしないために最大限の努力を続ける国として本気で歩もうとするかの選択が問われる選挙といえます。それは人間のいのちを大切にし、子ども・若者の未来をどのように創っていくのかについて、私たち一人ひとりの意志が問われる選挙でもあるのです。

 現在ほど分断と排除の政治が台頭した時期があったでしょうか。分断と排除のテコとなるのはフェイク(偽り)が平然と主張される現実です。現在においては、「事実」と「真実」は、“私が信じる事実と真実”であり、科学的検証に背を向けた観念(物事に対して抱く考えや意識)となっています。

 分断と排除の文化の浸透の犠牲になるのは子どもたちです。ある出来事が西日本新聞社編『新 移民時代』(明石書店、2017年)で紹介されています。

 フィリピン人の母を持つ小学6年生の女の子は、母親に来てほしくなくて学校行事の案内を渡さずにいた。当日、姿を見せた母親に向かって「何で来たと!恥ずかしい!」と叫んだ。高校生になってこの時の母の後姿を思い出し、「ごめんなさい」と嗚咽する。そうした現実が描かれている。

 分断と排除を煽る政治文化が社会の隅々まで浸透した未来社会とは、どのような人間社会になっていくのだろうか。想像力を働かせたいものです。そうした悲しい想いを、子ども・若者・人々の暮らしのなかに生み出す社会を政治がつくっている現実を考え、抗い続ける私の一票を大切に投じたいものです。

 第2の争点として、裏金問題および旧統一協会問題を本気で解明する意思があるのかが問われています。この課題も避けてはならない政治の課題です。国会で真実の追求と正義をまっとうできない社会で、国民主権の政治が実現できるはずがありません。

 第3の争点として、子ども・若者、女性、障がい者、性的マイノリティ、貧困と困難のなかで生きる人々を、人権の主体者としてしっかりと位置づけ、人権がすべての人に保障される社会をめざすことが問われています。まさに憲法の本旨が問われているのです。

 私たちは、人間が生まれながらに持っている人権を守り発展させるためには、①人権を豊かに発展させる理論レベル、②具体的なとりくみとしての実践レベル、③国・自治体などが責任を持つ法制度のレベルで発展させることが必要と考えます。

 私たちは包括的性教育の理論と実践と法制度の発展を通して、女性か男性かでふるいにかけられないジェンダー平等社会の実現をめざし、一人ひとりが調和のとれた全面的な発達が保障され、戦争のない平和な社会を創る歩みを続けます。

 そのためにも包括的性教育をだれもが学ぶことができるように、包括的性教育推進法の制定をめざしています。大きな歴史の分岐点で、私たち一人ひとりが希望を失うことなく、考え行動し、抗い続けることで新たな時代の扉を開けていく決意をしています。




注1)自由民主党「日本国憲法改正草案」の第12条(国民の責務)で、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」と規定しています。この規定は、「公益」≒時の政権の判断と決定を、国民の権利に優先するという内容となっています。




包括的性教育推進法制定をめざすネットワーク

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